vol.16(コチラの記事は過去「2003年」の記事です) - ブログ

vol.16(コチラの記事は過去「2003年」の記事です)

vol.16

「ひげおやじ」のお奨め‘04基礎系スキー!
  
 ここ2~3年種目別にスキーを複数使い分ける方が非常に多くなって来ました。
全日本の選手の影響が大きいでしょうが、それだけ各種目がより高度なテクニックを要求されているからでしょう。学生のスキー部や、大会に出場されている方は当然としても、大多数のスキーヤーは2台購入することや、またうまく使い分けることはなかなか大変だと思います。1台でショートからロングターンまで幅広く、無難に使いこなせるスキーがいいのではないでしょうか。
 
競技スキー界では‘04から国際ルール(F.I.S他)で5cm~10cmスキーが長くなります。
基礎系スキーでもロングターン種目はけっこう長くなっています。
私自身今までからお客様にはあまり短いスキーはお選びしてこなかったのですが、‘04は少しスキーが長くなるかもしれませんね。
 
やはりスキーは大斜面をある程度のスピードで豪快に滑るのが爽快感もあり、気持ちもよく、楽しいですよね。 
私自身はショートターンが好きなのですが、来シーズンはもっともっとロングターンを楽しむためにミドルからロング系のスキーを使うつもりです。 
皆様はけっこう短目のスキーをお持ちの方が多いのではないのでしょうか。
‘04シーズンは少し長目のスキーで豪快にスキーを楽しまれたらいかがですか。

種目別にスキーを使い分ける方は、もちろん同じメーカーのスキーがいいでしょう。
皆さんご存知のように欧米では、レーシングかレクリエーションスキーで基礎スキーなる競技はありません。サロモン、ロシニョールは早くから日本限定で基礎系スキーを出していますが輸入スキーの場合選手の多くが競技用を基礎系スキーに使用しています。

☆ 今回はショートターン用、ロングターン用それぞれについて、中級者以上の基礎系スキーについて私が試乗したフィーリングで記してみます。

<オガサカ KC-RV>
‘03全日本技術選でもオガサカチームの選手が大回り系種目で使用していました。
同じロングターン用でもKS-ATに比べ、しっとりとしたフレックスでサイズによってサイドカーブが深くなりミドルからロングまで用途の広いスキーです。
ロングターン用は硬いのではと思われがちですが、トップからテールまですごく丸くしなっている感じで雪面抵抗がよくRVはどちらかと言うとやさしくターン出来るタイプでしょう。スキーに安心して乗って行ける感じでした。
   絶対お奨めの1台です。

<サロモン Demo 10 2V Pilot>

‘04モデルからパイロットシステムスキーの形状が大きく変わりました。
スペースフレームというプラットフォームをセンター部分に採用。厚みを持たせる事で、今まで以上にしなやかさにトーションの強さをプラスし、エッジグリップの向上とレスポンスのクイック性がより増したように感じられます。
けっこうミドルターンから抵抗なく滑れます。トーションが強くなった分‘03モデルに比べ少し硬くなったように感じられますが、それがかえって雪面抵抗をよくし、トップ部分の食いつきもよくバタ付きを抑えハイスピードのなかでも安心して、すごく気持ちよく滑れます。ロングターン専用に又すでに短いスキーをお持ちの上級スキーヤーにとって最高の1台です。

<サロモン Demo 10 3V Pilot>

2Vと同じくスペースフレームプラットフォームの採用とワイドプロポーションによって‘03モデルに比べトップ部分の雪面グリップがよくターン後半はスキーの抜けが非常によい。スウィングウエイトも軽く、すごく軽快感のあるスキーです。
165cmがお奨め。ショートターン専用に又上級スキーヤーにはこの1台でオールラウンドに使用出来ます。ショートターンの苦手な方にはぜひお奨めです。

<オガサカ KS-FT>
‘03モデルのTRがオールラウンドモデルとして最高の販売台数を記録しました。
そのTRをベースによりワイドプロポーションでショートターンに比重をおいたスキーです。トップとテールがワイドになりツインキール構造とのマッチングで雪面グリップが非常に増したように感じました。けっして難しくなったと言う訳ではありませんが、常にスキーに圧をかけながらエッジを立てぎみにショートターンされる方には今までとは一味違う落差のとれるショートターンがしやすいでしょう。
ショートターン専用として、又165cmで上級スキーヤーにはオールラウンドに使用する事が十分可能な用途の広い1台です。

<ヘッド Cyber i.c 200C/B-P13>
ヘッドの基礎系スキーではもっともワイドプロポーションのスキーです。ターン始動時にトップ部分のエッジプレッシャーが強く感じられ、ハイスピードで非常に安定感があり安心して落差をとることが出来ます。サイドカーブが深いのにミドルからロングターンまでOKですね。ショートターンはスウィングウエイトが軽く感じられ軽快感もありターン後半のスキーの抜けもよく操作の楽な楽しい  スキーです。このスキーは1台で長さによって使い分けられる万能スキーです。

<オガサカ UNITY-M>
F.L.Fシステムにフルモデルチェンジして登場。
正直なところデザインは安っぽくていまいちですが、性能はちよっとビックリです。ショートからロングターンまで用途の広いオールラウンドモデルです。
技術選を目指すようなエキスパート用ではありませんが、2級、1級を目指す方はすべての種目に1台で対応できます。
ネオフレックスエッジ、AL7178メタルシートとのマッチングでトップから  テールまで丸くしなり、雪面抵抗がソフトな中にも力強さがあってすごく素直な スキーです。                   
私のような年齢になるとこのスキーは最高です。斜面や雪質やスピードにかかわりなく自由に楽に操作できます。
特に私はショートターンがすごくしやすく最高にお気に入りの1台です。

<ロシニョール 9D OS>   
ロシニョール使用選手の意見を取り入れ日本人に合わせた日本限定モデルです。
ニューサイドカーブ、オーバーサイズプロポーションで登場。
ショートターンモデルですがミドルターンまで十分OK。
近年の硬かったイメージはなくなり非常にソフトに仕上がっています。
ターン始動時のきっかけがつかみやすく丸い弧を描きやすく感じました。
すごくねばっこい感じの雪面抵抗でフレックス、トーションともしなやかな中にも力強さがあり安心感のあるスキーです。

<フィッシャー SCENEO S500 FTi C/B-P>
‘03モデルとプロポーションは同じなのですが少し柔らかくしっとり感がより増したように感じました。そのためかショートからロングターンまでスキーの長さによっては十分使いこなせます。ターン始動時の方向性が取りやすくトップから テールまで張り付くような雪面抵抗がありますが後半の抜けもよく安定感のある用途の広いスキーです。

<ヘッド Cyebr i.c180 SUPER RAILFLEX>

ic200がメタルシート内臓に対しグラスシートなのでフレックス、トーション
ともしなやかでグラス特有のレスポンスもよくショートからロングターンまでOK.。
2級挑戦!という方などにはこの1台で全種目使用出来ます。
方向性も取りやすく、全体に丸くしなって操作のしやすいスキーです。

<オガサカ KS-AT>
ロングターン、総滑種目に最適でしょう。‘03アニバーサリースキーANのフィーリングです。Gほど硬くはないのですが、FTと同じようにエッジ角を立て常にスキーに圧をかけて落差をとりながらターン弧を描けるタイプのスキーヤーにはスキーが暴れず、ハイスピードでも雪面に張り付くような安定感があり安心して乗り込んで行けます。種目別でスキーを使い分ける方のロングターン用としてお奨めの1台でしょう。

<サロモン DEMO 8 3V Pilot>
DEMO10と同じくスペースフレームプラットフォーム構造を採用していますが芯材、強化材の違いもありよりフレックス、トーションをしなやかに設定。
ターン始動時の方向付けがしやすく、少ない力でもスキーが丸くしなり、後半もスキーの抜けがよく非常に楽な操作のやさしいスキーです。
2級、1級を目指す中、上級女性スキーヤーには最適の1台だと思います。

試乗方法は私独特かもしれませんが緩斜面から中急斜面になっている斜面を1台のスキーで2本滑ります。ショート用、ロング用スキーに関わりなく1本づつショートターンとロングターンを、し続けて滑ります。緩斜面では小さめと大きめのプルークをします。
以上のように何台もテスト試乗したスキーの中から私のもてる技術の範囲でよかったスキーを上げてみました。

スキー技術は身長、体重、骨格の硬さ、滑りの好み、滑走日数、トレーニング量などで随分違いがあります。
近年のスキー技術的には競技、基礎の垣根はほとんどありませんが何10種類とあるスキー機種のなかにはどうしても自分の滑りに合う、合わないはあると思います。  
ぜひご贔屓のショップにご来店の上ご自分の目で、手でさわってお確かめ下さい。
それぞれさわっただけでも違いがありおもしろいものですよ。
‘04シーズンは納得の行くステキな武士の刀を手に入れて下さい。